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歯科通信

歯列接触癖(しれつせっしょくへき)の改善

★ 歯科医師 東海林 克

ある調査によると、日本において顎関節症を潜在的に有する人は2人に1人というという話も出るくらいに一般的になってきました。今回は治療法の実際で、現在非常に重要とされている「行動療法などの生活指導」ついてお話します。

◇顎関節症の治療

(3)治療の実際

4.行動療法などの生活指導
普段の生活習慣の中で、顎関節症の症状悪化の可能性があるものに関しては、その習慣を是正する指導が必要となります。

①歯列接触癖(しれつせっしょくへき)の改善

上下歯列の接触は、咀嚼や嚥下、会話時に瞬間的に起こりますが、このとき起こる上下歯列の接触は瞬間的な接触なので、接触時間を全てたしたとしても、1日24時間中20分程度しか接触していないといわれています。この癖は夜間の「歯ぎしり」とは違って、軽い上下歯列の接触です。また、この癖は「咀嚼筋障害(そしゃくきんしょうがい)と関連が強く、口を開け閉めしたときや、食べ物を咬んだ時に顎を動かす筋肉に感じる痛みである「運動時痛(うんどうじつう)の発症要因となるといわれています。改善指導方法としては、「下顔面のリラクゼーショントレーニング療法」という方法が勧められています。第一段階は、上下の歯を軽く合わせた状態にして、「咀嚼筋(そしゃくきん)が緊張することを患者さん自身に体験してもらい理解していただきます。第二段階としては、行動変容のための方法を指導します。このような癖は、昔であればキーパンチャーなどの仕事で、現代のようなパソコン社会では、パソコンに向かっている時に無意識に発生します。パソコンのモニターの隅に「歯を離してリラックスしましょう!」と張り紙をして、患者さん自身の「気付き」を誘導するよう指導します。気付いたときには、歯を離すだけではなく、軽い首のストレッチなどをしてリラックスするよう併せて指導します。

2014年4月号 顎関節症について  顎関節症の治療6