• Home
  • 歯科通信
  • パーキンソン病ってなあに?/パーキンソン病の症状

歯科通信

パーキンソン病ってなあに?/パーキンソン病の症状

★ 歯科医師 東海林 克

パーキンソン病と歯科治療

「力を入れていないのに手足が小刻みに震える」、「手足の動きがぎこちなく、動作が遅くなる」などの症状を示す「パーキンソン病」は、50~60歳代で発症する病気です。日本では、千人に一人の割合で発症するといわれています。今回は、「パーキンソン病」の患者さんの歯科治療時に注意すべき点についてお話します。

◆パーキンソン病、パーキンソン症候群ってなあに?
パーキンソン病は、脳の中の神経伝達物質である「ドーパミン」を巣作って放出する「ドーパミン神経」が減少することで、体を円滑に動かすことができなくなる病気です。  
一方、パーキンソン症候群は、脳梗塞などの脳の病気や、ある種の薬(抗不安薬、降圧剤、胃薬その他)の副作用などのさまざまな原因で、パーキンソン病と同じような症状を示す病気ですが、原因も治療法もパーキンソン病と違うので、パーキンソン病と区別するためにパーキンソン症候群といいます。

◆パーキンソン病の症状
パーキンソン病の症状は、運動系の症状、自律神経系の症状、精神系の症状、その他の4つに大別されます(図参照)。このうち運動系の症状は、パーキンソン病の4大症状と呼ばれています。
1.ふるえ(振戦:しんせん)
身体に力を入れない状態で、自然に体が振るえます。振るえは手や足だけでなく、唇や下顎にもおこります。
2.筋肉のこわばり(筋固縮:きんこしゅく)
筋肉が硬くなって、腕や足の曲げ伸ばしのときに抵抗を感じるようになります。
3.動きが鈍い(無動:むどう)
身体を動かすときに、動かすまでに時間がかかったり、動きが遅くなります。歩くときには、一歩目がなかなか出なくなります。
4.姿勢を保てない(姿勢保持障害:しせいほじしょうがい)
立っているときに、上体が前かがみになって、膝を曲げ気味にしないとたてなくなります。無理にまっすぐすると、後に倒れてしまいます。歩くときには、歩幅が小刻みなって、姿勢を保つことができないので前のめりになります。また、身体を動かす際に、動かすまでに時間がかかったり、動きが遅くなります。歩くときに、一歩目がなかなか出なくなります。

2012年3月号 身体の病気と歯科治療  神経・筋の病気 パーキンソン病と歯科治療