心臓CT検査と被爆の問題について

心臓CT検査と被曝の問題について (佐藤)

2007年7月のアメリカ医師会雑誌に下記の論文が掲載されました。女性や若年者では検査時の被曝による発ガンリスクが無視できない可能性が指摘されています。
JAMA. 2007 Jul 18;298(3):317-23.
These estimates derived from our simulation models suggest that use of 64-slice CTCA is associated with a nonnegligible lifetime attributable risk (LAR) of cancer.
This risk varies markedly and is considerably greater for women, younger patients, and for combined cardiac and aortic scans.
この論文は、「仮に20歳代の女性に50-80mSvの被曝検査を施行すると、計算上生涯発癌の確率(LAR)が143分の1に上昇し得る」という ものです。同論文の中でも、実際の心臓CT検査の対象となることが多い高齢男性では、同リスクが数1000分の1と高くないことが記載されております。
ただし、心臓CTによる被曝は胸部単純写真と比較すると約3000倍と高いものであり、検査によって得られる情報の重要性とよく照らし合わせてCT検査の 要否を検討する必要があると考えます。従いまして、リスクファクターの全くない方や非典型的な胸部症状で受診されました若年の方にはCT検査以外の他の検 査をおすすめする場合もございます。ご了承ください。