第76号 2026年03月25日
中通リハビリテーション病院
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こんにちは! 千秋公園の桜のつぼみもようやく膨らみ始め、春特有の柔らかな光が差し込む時間が増えてきました。令和7年度も残すところ一週間余りとなり、年度末の忙しい日々が続くかと思いますが、どうぞご自愛ください。
今回は、中通リハビリテーション病院で3月23日に行われた、高校生一日調理師体験を取材しました。国学館高等学校調理科の二年生4名が訪問された時の様子をお届けします。
嚥下機能や咀嚼力が低下している患者さんは、誤嚥のリスクがあるためサイズと形が重要です。見た目も重要なので、刻みすぎは避けます
野菜は硬いと摂取量の低下や誤嚥の原因になります。柔らか過ぎても栄養流出や食欲低下につながってしまいます。茹で加減の調節は重要です
検食体験では、一般食と嚥下食を試食しました。病院給食のイメージが一変するほどの美味しさに、驚いた様子でした
おやつのゼリーの種類の多さに興味津々です。患者さんの飲み込む力に合わせて硬さを変えています。検食体験でも味見しましたが、ストロベリー味が人気でした
デザートの切り方も食べやすさを考えて行います。切り口も点検して、果実に異常がないかしっかりとチェックします
調理師との懇談会では、生徒さんから病院給食の感想が述べられました。卒業後の進路や普段の生活について話が広がり、スタッフが自身の体験談を交えながらアドバイスを送りました
参加された生徒さんからは
「 病院の食事は、味が薄くて美味しくないと聞いたことがあった。でも、検食で実際に食べてみたら全然違って、凄く美味しくて驚いた」
「 給食を食べる患者さんごとに、とても工夫されていた。茹で加減を調整して、野菜の大きさを細かくしたりミキサーにかけたり。とても手間がかかっていると感じた」
「 嚥下食用のとても柔らかく調理されたものも、きちんと食材の味がして美味しかった。玉ねぎを切る作業をさせていただいたが、切り方も患者さんのことを考えたものになっていた 」
などの感想が聞かれました。
栄養係の長谷川技師長は
「病院給食を提供する仕事をしていて感じること。それは、食べることは生きることに直結しているということです。食欲の落ち込んでいる患者さんがいた場合、どのようにして食べてもらうかを考えます。厨房の調理師さんも巻き込んで、食器を変えてみたり、お粥が食べられなければ麺にしてみるとか、麺も食べられなければパンを出してみよう・・とか。あの手この手で食べてもらう工夫を重ねています。
また、定期的に食事調査を実施して患者さんの声を聞いています。
『昨日のおかず、おいしかったよ』
『もう一度食べたいな』
そんな一言に、思わずガッツポーズしたくなる日もあります。モチベーションがとても上がります。逆に厳しい意見もありますが、それも次につながる大切なヒントです」と話されました。
調理師を目指す皆さんが、今回の実習を通じて病院給食に興味を抱いてもらえたらとても嬉しいことです。病院給食は「おいしい」を届けるだけでなく、「生きる力」を支えることもできるのですから!
*なかちゃん編集後記**
調理実習の取材を通して強く感じたのは、まさに“食べることは、生きること”―――
病院の厨房は、まさにその最前線。一皿一皿に、患者さんの回復への願いが込められています。