先日、令和7年に行われた国勢調査の結果が発表されました。令和2年と比べると、この5年間で日本の人口は2.5%減少しているとの結果でした。秋田県全体では8.1%の減少で全国で人口減少率の最も高い県です。大曲中通病院のある周辺市町では、大仙市8.5%の減少、仙北市12.1%の減少、美郷町9.8%の減少と、秋田県の平均を超えて減少しています。

 また、国立社会保障・人口問題研究所の報告によりますと、今後は65歳以上の人口は減少するものの、総人口の減少率がより大きいこともあいまって、65歳以上の人口比率は上昇することが予想されています。総人口にしめる65歳以上の人口の割合は、大仙市では2050年頃に、仙北市では2035年頃に、美郷町では2045年頃に50%を超えると予測されています。すなわち10~25年後には、人口の半分が65歳以上である社会がやってくるということになります。したがって、人口減少、特に働き手の減少は今後さらに大きな問題になってゆくものと想像します。
 そのため地方自治体の中には、人口の減少をみすえ、公的施設の集約化、合理化に既に取り組んでいるところもあるようです。賢明な判断であると考えます。しかし、財政的な面では良いとしても、集約化・合理化にも問題があります。集約化・合理化によって今までは容易にアクセスできていたものが、(距離が遠いなどの理由で)アクセスが難しくなってくるでしょう。そこで、スマートシュリンク(賢く縮む)という考えがでてくるのも当然です。
 今後の人口減、働き手の減少は避けられません。すでに、公共サービスだけでなく、郵便を配達してくれる日は減り、会社などのサービスも時間がかかるようになってきています。今までのサービスを廉価のまま将来にわたり維持することは困難です。どこを縮小するのか、どこまでの縮小であれば許容できるのか、我々一人一人が賢く判断する必要があります。
 働くもの(従業員)がいないので、廃業せざるを得ないという業種もあるようですが、我々医療機関は今後どうなるでしょうか。病院内での働き手も当然少なくなる中、人口は少なくなるとはいえ地域の人々の健康を守る必要があります。働き手の確保はさらに重要になってきます。院内での働き手確保の対策の一つとして、病院で働く魅力を伝え、情報を発信していく必要があると考えています。院内には多くの職種の人がいますので、いろいろな情報を発信できれば良いなと思案し、今後実行したいと考えています。
 どうやら縮むのは避けられないようです。どのように縮んでいくのか、私たちの賢い選択が必要になってきそうです。皆様もご覚悟を。