放射線治療

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放射線治療室

放射線診断では、体の状態を画像化して病気の診断を行いますが、治療では放射線を病巣に照射することにより細胞を死滅させる効果を狙います。放射線治療に使用する放射線は高エネルギーのX線と電子線を当院では使用しています。使用している装置はエレクタ社製シナジーです。
放射線治療は診察→CT→照射の流れで行われます。はじめに放射線科医の診察で放射線治療についての説明を受けます。説明の中では、放射線治療によって起こりうる有害事象や照射開始後の日常生活での注意点など患者さんの気になる点についても説明します。そして、説明後に患者さんの同意を得てはじめて放射線治療の実施が決定します。その後、CTによる照射部位の撮像を行います。CTによる画像で正確な位置を把握し治療計画を立て、実際の照射が行われます。照射の回数はおよそ10~30回ほどで部位などによって異なり、一回の照射にかかる時間はおよそ10分程度です。ただし、初回の照射は放射線治療室での正確な位置確認を行うため、およそ20分ほどかかります。また、放射線治療では毎回の照射が正確に行われるように患者さんの皮膚に特殊なインクによるマーキングをしたり、固定具による動きの防止を行います。

治療装置

エレクタ社製 Elekta Synergy

Q&A

Q1:
放射線治療は痛くないですか?
A1:
放射線をかけたから、痛むということはありません。
Q2:
放射線治療は入院しないといけませんか?
A2:
患者さんの状態により異なりますが、外来での治療も可能です。
Q3:
治療計画とは何ですか?
A3:
病巣に対して適切に放射線を照射し、正常組織に当たらないようにするために、CT画像を参考にどれだけの放射線の量が必要か、どのようにして照射(角度の設定など)するかを決定していきます。
Q4:
放射線治療は他の治療とともに行われることはありますか?
A4:
手術や化学療法などと併用で行われることもあります。
Q5:
体に線を書いたりしますが、どういう意味がありますか?
A5:
線は治療する範囲を決めるために必要です。特殊なインクを使用しますが、下着などについてしまうことがあります。ご迷惑をかけますがご理解をお願いします。